働く母のすすめ

You are stronger than you think.

その"配慮"は何のためか。

新しい職場の上司は、ご自身でも「女性が働きやすい社会になるように積極的にactionしたい」と言われている通り、私が子育て中であることに色々と配慮をしてくださるのでありがたい。けれど、それは、"私個人"の働きやすさを"短期的"に支援してもらうという意味において、気持ちとしてはありがたいのだけれど、"女性"の働きやすさを"長期的に"支援するという意味では、違和感を覚えることが多い。

例えば、私の職場(業界)は男女比が大きく偏っているので、男性ばかりの会議に女性1人で出席するということは日常茶飯事なのだけれど、会議が長引きそうになった時に、その上司は私にだけ「お子さんのこともあるだろうし、先に帰ってもよいよ」とお声がけをしてくれる。ありがたい。ありがたいのだけれど、会議の予定は大抵事前に決まってるし、終了時間が遅い/遅くなりそうな場合は、予め家庭内で調整して、夫に早めに帰宅してもらうようにしているので長引いても問題ない。どうしても調整がつかない場合は、予め「日程を変えていただけますか?」「欠席/早退させてもらうので、後で資料をいただけますか?」などと相談するので、その時に対応していただけたら問題ない。こういう不平等な"配慮"は、男性から「女性だけ優遇されている」という印象を持たれる原因にもなり得るので避けてほしい。そしてそれよりも、上司として会議を長引かないようにするor早い時間に行うorオンライン対応にするなどの調整をしてほしい。どうしても当初の予定時間を超過しそうな時には、女性にだけでなく、全員に配慮してほしい。大事な会議であれば、自分だけ会議を中座する=情報が得られないのは不利益になる(こともある)ので避けてほしい。

女性だからという特別な配慮がほしいのではない。上述した点は、会議の参加者の年齢・性別に関わらず、他人の時間を尊重するというあたり前の配慮だと思う

それから、私が会議に出席するためには、夫が仕事を調整して早く帰宅しているわけなので、そういう点においても、女性のみへの"配慮"というのは困るのだ。私だけが"配慮"されることで、私の同僚男性とそのご家族への負担が増えるのと同様に、夫の職場の女性だけが"配慮"されたら、夫の業務が増えて結果的に私が仕事を調整する上で支障が出るのだ。

ここからは、半分偏見と愚痴のようなものなのだけれど、大抵こうした短期的でかつ目の前の女性のみへの"配慮"に満足している男性は、自分の配偶者に対して、supportiveな仕事を無意識に任せっぱなしにしていて、その配偶者もそれでokという構造のご家庭だったりすることが多い。そして結果的に、そういうロールモデルベースの教育を違和感なく次世代のお子さんに提示することになっている。

 

社会は急速には変わらないのだなと思う。