働く母のすすめ

You are stronger than you think.

罪の大小。その2

息子が小学生になってから、土日におともだちが我が家に遊びに来るようになった。

これまでは、仕事がお休みの日に保育園のおともだちと親子一緒に集まって遊んでいたのだけれど、小学生になれば親子セットで遊ぶことは稀になっていく。学校の懇談会などでたまに早く帰宅すると、近所の子どもたちは、平日でも子ども同士で公園などで遊んでいるのを見かけるのだけれど、我が家は平日の帰宅が遅いため、(低学年のうちは)土日くらいしかおともだちと遊ぶ機会がない。なので、土日も何かと多忙だけれど、可能な範囲で、息子がおともだちと遊べる機会を作れるようにしている。

土地柄なのか時代なのか、子ども同士で遊ぶ時も、私の子どもの頃とは、随分と違うなと感じることが多い。子どもたちは、自分(たち)が食べる分のおやつや水筒を持参してくるし、挨拶などもしっかりしている。今のところ、息子が遊ぶお友達は学童が同じおともだちがほとんどで、保護者とも顔見知りなので、相手の保護者から直接だったりLineだったりでご挨拶があることもしばしば。とてもちゃんとしているし、よくも悪くも、子どもたちの後ろには保護者の影がしっかりと見えるなあと思っている。

そんな中で、一人、保護者の影が全く見えないおともだちがいる。
他のおともだちが、保護者に言われた門限をちゃんと守って帰宅していく中で、その子(Aくん: 高学年)は明確な門限を口にせず、こちらから声がけするまで、なかなか腰をあげない。最初は、夫や私に日時を確認して遊びに来ていたのだけれど、だんだんとアポなしで遊びに来るようになった。午前中に用事があるからと断っても、午後もまたやってくる。我が家で遊んでいる時のAくんの様子からも色々と思うところがあり、まずは息子たちが通う学童に相談してみたところ、Aくんは、学校でも学童でも問題となっていることがあるようで、そうした然るべき方々から保護者にもお話をしているそうなのだけれど、あまり話が通じないとのことだった。Aくんは、他害行為のないどちらかというと優しすぎるタイプということもあり、接触の少ないうちは気がつかなかったけれど、保護者からの関心が低く安心して甘えられる居場所を探しているように見受けられる。学童の指導員さんは「私たちもずっと悩み続けていますが」と前置きをした上で、Aくんを保護者のような近い位置でずっと見守り続けられるわけではないので、"他人"としてきちんと線引きして、出来る範囲のことをするのが彼のためにもよいのではないかと思っている、という話をされた。

ニュースなどで見かける目を疑うような肉体的虐待やネグレクトではなく、傍目には判りにくい"保護者からの関心の低さ"については、明確な線引きが難しい。"しつけ"や"保護者の方針"と言われれば、公的機関であっても、それ以上は突っ込みづらい。実際自分が子育てをしていても、息子のためと思ってやっていることが、本当に息子のためになっているのかなんて分からない。つまり、責任が取れるわけでもない他人であれば、なおさら他人の子育てに不用意に関わらないというのが"正解"なのだとは思う。

Aくんを見ていると「自分の子どもの頃を思い出す」という夫は、もう少し自分たちにできることがあるのではないかとぽつりと言った。
私たちは、私たちのやり方を模索し続けるのだろうと思う。


 続く。