働く母のすすめ

You are stronger than you think.

願い

息子が小学生の頃、息子の通っていた学校でいじめがあったとニュースになったことがある。 マスコミの報道を受け、そのニュースはSNS等でもそれなりに拡散された。ネットニュースの短い文章を読んだだけの第三者が、加害者とされる児童らへの批判や、被害者…

味覚が敏感な息子と巧妙に差し始めた光明の話

この話の続き。 頭でごはんを食べる - 働く母のすすめ 息子が"頭でごはんを食べる"という仮説を検証すべく、私は息子と外食に行くことにした。 1つ目のお店は、チーズ料理専門店。味覚が敏感な子あるあるらしいのだけれど、息子もカリカリとした食感が大好き…

アカデミック・ライティングを意識して読書感想文に取り組んでいるという話

息子の学校では読書感想文は任意提出の課題なのだけれど、我が家では、息子が小学1年生の頃から(半ば強制的に)毎年取り組んできた。読書感想文に関しては、書き方を教えずして課題だけ出されることのナンセンスさなど、色々な批判があるけれど、我が家の場…

その"配慮"は何のためか。

新しい職場の上司は、ご自身でも「女性が働きやすい社会になるように積極的にactionしたい」と言われている通り、私が子育て中であることに色々と配慮をしてくださるのでありがたい。けれど、それは、"私個人"の働きやすさを"短期的"に支援してもらうという…

頭でごはんを食べる

息子は感覚が少し敏感なタイプだ。生活に一番困るのは味覚の過敏さで、児童精神科医から「診断をつけてもよい(つけなくてもよい)」と言われるに至った一番のポイントはその過敏さとこだわりの強さだった。けれども、学年が上がるにつれ、少しその様相が変…

集団の傾向と個体差

息子の学校では、運動会や文化祭、修学旅行などの学校行事のプログラムやしおりに掲載する表紙や挿絵を児童が描くことになっている。毎回、宿題として絵を描くための紙が配布され、提出されたものの中から、児童や先生が選んでいるようだ。大抵は、表紙用と…

出産と育児を経験してよかったと思うこと

1. 自分が動物なんだと実感できたこと 以前、勤めていた職場に珍しく女性の先輩がいた。女性が少ない業種とはいえ、チラホラと先人はいるのだけれど、"あ、なんかちょっと私とは考え方が違うな...。"というような人(婉曲表現)がほとんどな中、彼女はロジカ…

普通という幻想

子どもの頃から「普通」が苦手だった。自分では努力しているつもりだったのだけれど「普通」には入れずに、疎外感が強い子ども時代を送った。途中から「だったら、あえて普通じゃない方を選ぼう」と開き直ってからは、一人でいることが楽しくなった。そうし…

食べられない理由と食べられる理由

コロナの感染者数が減り、厳しかった職場のレギュレーションが緩和されたのを受け、この週末は家族で小さなお出かけをした。奇跡的に息子の習い事が全てお休みだったし、夫には気分転換が必要だし、人事を尽くし切った自分へのご褒美という意味でもあった(…

引き継ぐ準備とお金の使いどころについて考えたという話

少し前の話だけれども、私の両親の遺産相続について、姉と話し合い公正証書遺言を作成した。 以前からちらほらと書いている通り、私の実家は田舎のごくごく普通の家庭で、"遺言を残す"という言葉のイメージから想像されるような資産家では決してないし、私自…

身分証明書にどんどん旧姓を載せていこうぜ。

デジタル庁とやらが出来るというので、今さらめちゃくちゃ重い腰を上げてマイナンバーカードを発行することにした。意味が分からないなりに/意味が分からないゆえに、セキュリティの問題等が気になるものの、それを凌駕するほどの圧倒的な利便性の向上と効率…

近況と環境調整

その後も息子は、以前と変わりなく学校に、教室に通えている。病院で息子の検査を担当したカウンセラーから、息子のアウトプットにはいわゆる凹凸があると言われてはいるものの、数値的にも感覚的にもその凹凸はあまり大きくはないこともあり、ひとまず学校…

荒天が好転して進展

新学期が始まって3週間ほどが経過しようとしている。 朝、目が覚めるや否や体調不良を訴える息子を「学校に行っても行かなくても、生活のリズムは整えようね。」と言いながら抱っこでリビングに連れて行った。クロゼットから服を選び出し、脱力する息子に服…

近況メモ

息子が身体症状を訴えて学校を休み始めてから、2ヶ月ほどが経過し、春休みに突入した。息子は意気揚々と塾の春季講習に通っている。 当初は週の半分くらい行くことを目標にしていた学校も、2月末からの1ヶ月ほどは、なんやかんやで毎日登校することが出来た…

母親ってなんだ。

久しぶりのブログ。少し前にこれまで書いたブログの多くを一旦closedにして、どういう内容を公開するかについて考えよう...と思っていたところ、あれやこれやで、時間が過ぎてしまった。twitterではボチボチとつぶやいていたけれども、その間に我が家の中で…

自転車に乗って

前回、息子に自転車を買ったのは4-5年前だっただろうか。サドルを目一杯上げても、明らかに小さい自転車に乗っている感が否めなくなってきたことに加え、久しぶりに超絶低空飛行中の夫のリクエストもあり、家族全員分の自転車を新調した。正確にいえば、"新…

優しい気持ち

今年は、ほんの少しだけれど、医療系のボランティアに携わる機会あった。私は実際にボランティア活動をする人をコーディネートする側で簡単なお手伝いをしていただけなのだけれど、それでもそうしてボランティア活動をされている方々と触れ合うことで、色々…

息子(9歳)の文字習得過程の話

相変わらず息子の成長観察が楽しい。我が家は先取り教育を一切していないので、息子は小学校に入学するまで、文字について体系的に習ったことがなかった。ひらがなと一部のカタカナは、普段の生活で見聞きしながら、なんとなく読めるようになってきているの…

自分のペースで会話をするとストレスが軽減するという話

例によって、父が事故で入院した時の話をする。 父は、頭部外傷により、一時的に精神症状を呈した。ある時は、警察の陰謀により捕らわれの身となっていたし、ある時は遠方の病院に入院していたりもした。病室には毒ガスが充満していると言って断固病室に入ら…

息子の感覚について

息子は少し感覚が敏感なところがある。日常生活に困るレベルではなさそうなので、今のところ特に対応はしていない。今回は、現時点での息子の敏感さを記録しておく。 ちなみに私は、日常生活に支障はないけれど音が少し苦手だ。例えば、イヤホンやヘッドホン…

小さな奇跡を積み重ねた軌跡を成長と呼ぶ。

私が一番最初に息子の行動パターンに対して、おや?と思ったのは、息子が0歳の頃だった。 育休明けが近づき、保育園に預ける前に少しでも集団に慣れさせようと、息子を連れてぼちぼちと出かけていたのだけれど、私の思惑を知ってか知らでか、息子は私から離…

慣れるという感覚の話

結婚して、10数年。仕事で旧姓を使用してきた。私個人としては、旧姓に「独自性」とか「帰属意識」といった精神的なidentityは求めていないけれど、仕事上、結婚前と結婚後で「同一人物である」という記号的な意味でのidentityを必要としているので、旧姓を…

共働きと家事分担とリスクヘッジ

タイトルが全てだけれど、我が家の場合、共働きであることも家事育児を分担することも、長期的に、可能な限り安定的に、家族という共同体を運営するためのリスクヘッジだと思っている。 我が家では、仕事そのものに対する"やりがい"以外にも、夫のメンタルに…

お茶を淹れる。その3。

前述のように現状に対する違和感を列挙すると、どうも愚痴っぽい雰囲気になってしまうのが好きではないのだけれど、だからといって、日本人的and/or女性的美徳意識から声をあげずに我慢するというのは、決して最善策ではないと思っている。それゆえ、私自身…

お茶を淹れる。その2。

高校で理系を選択して以来、男性が多数派な世界で生きてきた。私自身は、見た目、興味、考え方など、一般的に"女性らしさ"として挙げられそうなものは、あまり持ちあわわせていないのだけれど、生物学的なカテゴリーは女性なので、女性が少数派な世界で生き…

お茶を淹れる。その1。

昭和一桁生まれな母の母(私の母方の祖母)は「女子は勉強なんかしなくてもよい」という考えの持ち主で、高校生の頃、それなりに勉強が出来たらしい私の母は、進学を希望していたのだけれど、その他の家庭の事情もあり、大学へは行けなかった。それから30年以…

息子と音楽と自信の話。

息子は、3年程前から、ピアノを習っている。ピアノを始めた動機は、夫と息子2人で過ごすことが多い土曜日を有意義に過ごしてもらうため、土曜日の朝に習い事をいれよう(そうでもしなければ、土曜日の夜に仕事から帰宅したら、パジャマのまま一歩も外出してい…

「りっすん」に寄稿しました。

www.e-aidem.com 細々とだけれど、文章を書くことは継続できていて、今、振り返ってみたら、4年以上もはてなでブログを書いている。他のサービスを使っていた時期もあるので、積算すると結構な年数になる。文章を書くことも好きだけれど、誰かの文章を読むこ…

新学期に、心あらたに。

始業式の前日「ねえ。母ちゃん、明日から1人で学校に行ってみる。」と息子が言った。1年生の1学期は、毎朝登校班の集合場所まで一緒に行き、2学期からは息子の申告に合わせて、少しずつ一人で行く距離を長くしていったのだけれど、玄関から1人で出るのはハー…

息子の休息・3

近頃、息子からおともだち同士のトラブルについてよく聞くようになった。 保育園の頃もそうした話を聞くことはあったのだけど、保育士さんが介入して解決済みなことがほとんどだったので、「なるほどね」と相槌をうったり、保育士さんの行為を肯定したり、お…