働く母のすすめ

You are stronger than you think.

共働きと家事分担とリスクヘッジ

タイトルが全てだけれど、我が家の場合、共働きであることも家事育児を分担することも、長期的に、可能な限り安定的に、家族という共同体を運営するためのリスクヘッジだと思っている。

 

我が家では、仕事そのものに対する"やりがい"以外にも、夫のメンタルに脆弱性があることが、共働きを継続している理由のひとつとなっている。これまでにも、夫は仕事に行くのが困難になって転職をしたり、休職したり、山あり谷ありの状態が10年以上続いている。日々の感情レベルで話をすれば穏やかでない日ももちろんあるけれど、大局的に見れば、私は夫のことを根本的に人間的に信頼しているので、夫との共同体運営を継続するために努力をしたいと思っている。私は、女性が働き続けるには困難な仕事に就いており、若い頃は、正直なところ「夫が働いているし、いざとなったら辞めよう」くらいの気持ちで働いていたこともあった。けれど、夫がメンタルバランスを崩して以来、片働きのリスクを痛感し、万が一の時には、私1人の稼ぎでも共同体運営が出来るだけの収入を得ることを念頭に置いて働いてきた。今までは、たまたま夫に健康上の不安があったけれど、この先、事故や病気などで働けなくなる事態は、誰にでも生じ得る。その際に困らないための収入源を少なくとも1人1つは確保しておこう、と考えている。

 

収入だけでなく、家事育児に対しても同様で、どちらかがワンオペになっても問題ないように練習を兼ねて、分担をしている。私たちが同居を開始する前から、私はずっと一人暮らしをしていたこともあり、生活するために必要な家事等は一通り経験していた。一方で、夫は就職するまでずっと実家暮らしをしていて、一人で生活を回したことはほとんどなく、家事に関してはほぼ白紙状態だった。夫婦2人暮らしの頃は、(子どもがいる場合と比較して)時間の使い方に制限は少ないし、私が主体的に家事をしていても問題は生じ難かったのだけれど、息子が生まれた時に猛烈な危機を感じた。もし、今、私に何かあって、夫と息子が2人で生活することになったら、恐らく共同体運営は破綻する…。幸いにも(?)それまでは、いくら伝えても継続して家事をすることが出来なかった夫も、息子が生まれて以来、少しずつ家事育児を継続して出来るようになり、恐らく今ならば、私に何かあっても何とかはなるだろうというくらいには、家事育児が出来るようになっている。

 

子どもが小さいうちはもちろんだけれど、子どもが独立して以降も、経済面、生活面で自立していない親は子どもの負担を増加させ得る。夫婦ともに長生きした場合でも、夫婦のどちらかが先に寿命を迎えた場合でも、子どもから独立して生活する術を持っておく必要があると考えている。

 

現在の短期的な視点では、分業した方が効率的な面もあるけれど、息子を性別に関わらず、家事の出来る大人に育てることと同時に、夫と私も独立して生活できる老人になれるよう努力が必要だと思っている。

 

共同体の運営は、単体で生きるよりも制約や責任が生じて大変だけれど、それに見合うだけの精神的報酬があると思っている。息子かわいい。

 

次回は、そんな我が家における家事について書く。と思う。